11月

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点字ディスプレイを視覚単一障害者にも給付してください


視覚障害者が自由に情報を集め、情報を発信したいという願いは、多くのボランティアのご協力、インターネットやメールなどの通信インフラの整備、そして様々な機器の開発などを通して改善しつつあります。

全盲者が日常使用する点字は、これまで、点字書籍として購入したり、図書館から借りたりして読み、重要な部分を点字器で紙に書き写していました。

近年、開発されている点字ディスプレイは、持ち運びしやすい携帯型機器として生まれ変わりました。パソコンと接続しなくても使え、点字を専用のきーから入力すると紙を使用することなく、手元に表示できる機能を持ち、学習や、仕事に活用できる、大変有効な機器に進化しています。

このような状況の中で、平成十八年十月一日から適用された厚生労働省告示第529号で示された日常生活用具参考例において、点字ディスプレイはそれまでの「盲ろう」から「盲ろう、視覚障害」が対象とされました。これは、大変歓迎すべき変化です。

一方、日常生活用具給付は自立支援法における地域生活支援事業に位置づけられ、その給付基準の決定は、市区町村の裁量にゆだねられています。点字ディスプレイを視覚単一障害者に認めるところがある一方、大半は、「盲ろう重複障害」に限っているのが現状です。

点字ディスプレイは、大変多様な使用が可能な代わり、個人で購入するには高額な機器です。これを全国の市区町村で、視覚単一障害者にも給付していただければ、これまで以上に、視覚障害者の情報保証は進むことは間違いありません。

各地の障害者のネットワークは、障害者同士が連携することで、地域福祉を推進する役割を担っています。特に情報の入手や発信が苦手だとされてきた視覚障害者のネットワークも、多面的な日常生活の改善により、より積極的に地域福祉の改善に貢献できる可能性を持っています。

ぜひ、関係者の皆様にご理解いただき、実現に向け、ご協力いただけることを切望します。

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